クリニックで行われている薄毛治療

薄毛は、頭髪の全体量が不足したり地肌が露出する症状で、多くの人の悩みとなっています。頭髪は、生命に直接関係のある部分ではないので、治療対象として認識されていませんでした。しかし、現在では科学的な裏付けのある治療法が開発された事により、一部の症状に関しては改善が期待できる状況となっています。それは、AGAと呼ばれている男性特有の症状で、かなりの高確率で症状の進行を防止する事が可能です。

AGAは、男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素により変換された事で生産されるDHTという物資が根本的な原因です。この物質は、前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞のレセプターと結合する事により、毛母細胞の増殖を抑制する因子を誘導してしまいます。これにより、本来であれば数年間は継続する頭髪の成長期が半年程度にまで短縮されてしまい、短い状態で抜け落ちてしまう様になります。また、生え変わりもスムーズに行われなくなるので、薄毛が進行する事になってしまいます。

AGA治療薬のプロペシアは、5α還元酵素の阻害剤であり、テストステロンがDHTに変換される事を抑制します。これにより、頭髪の成長が阻害される事がなくなるので、正常な状態へと回復するようになります。頭髪や毛根に直接作用するわけではありませんが、脱毛の要因となる物質を抑止する事により薄毛を改善する効果が発揮されます。ただし、厳密には育毛剤ではないので、AGA以外の薄毛に対しては有効ではありません。